


今回のリフォームは賃貸アパートのオーナー様からのご依頼でした。品川区小山にある昭和50年築のアパートの、そのウチの当時空いていた2室をリフォームさせて頂きました。
空室になる度に行なってきた原状回復工事(=汚れたクロスや畳を交換するだけの最低限のリフォーム)では、建物の老朽化のせいか借り手も付きにくいとの事でしたので、イメージを一新させるようなリフォームをご希望され、アクトコアにご相談にいらっしゃいました。
ご覧の通りの昭和を感じる外観です。もちろん、リフォーム前の室内も昭和な感じです。実家を出て初めて住んだ住まいがこんな感じだったという方も少なくないはずでは…。まあ、個人的な思い入れは別にすると、お世辞にもあまり住みたいと思える部屋ではないという現状でした。
この部屋をどこまで魅力的な部屋にするのか、アクトコアの腕の見せ所です。せっかくアクトコアを尋ねてご依頼頂いたのですから期待に答えなければいけません。


まず、プランニングです。
賃貸アパートのお探しの方の気持ちになり、現状のよくある賃貸アパートのプランの要素で、本当に必要なものとそうでないもの、また現状のプランに無い要素で必要なものを練り直します。
現状のプラン(右上図・101号室)の問題点を挙げてみると…
最小のスペースながら、何度も何度も試行錯誤しながらプランを練り直します…。この面積の賃貸アパートだから、なくてもしょうがないとは考えません。欲張りに洗面脱衣所も洗濯機置き場もあり、本当に必要な面積のキッチン、トイレをレイアウトし直します。
で、出来上がったプランが右下図のプランです。
先程述べた現状の問題をクリアしつつ、メインの居室の面積は現状プランと同等を確保しました。
じっくり見て頂ければ、アクトコアでご提案させて頂いたプランの様々な工夫がお分かりになると思います。
洗濯機スペース、洗面スペースの確保。キッチンの幅、大きく。冷蔵庫スペースも確保。
お客様にもこのプランは気に入って頂けました。
プランが決まると、詳細の設計を進め、契約、工事と進み完成します。(…一言で『工事と進み完成します』なんて、簡単に述べましたが、本当は大変なんです。古い木造のリフォームって。予期せぬ事、つまり開けてびっくりなんて事も多々あり、それを語りだすと延々と長くなってしまいますので、その辺はまたの機会にという事で。)

そして、完成した部屋の写真がコチラです。



洗面脱衣スペースと収納を一体のボックスの様に見せました。
ボックスの仕上げを壁と同じするのではなく、家具っぽくする事で居室側から見ると実際の広さ以上に広く感じられる空間になりました。
このボックスが壁と同じ素材で仕上げられている様子を思い浮かべてください…。
圧迫感が全く違うように感じませんか?
こういった少しの工夫で部屋の広さの感じ方が変わってくるのです。


キッチンにも注目して頂きたいのですが、このステンレス製キッチン、フルオーダー業務用キッチンなのです。
もちろん、費用があればステンレス製だろうが、フルオーダーだろうが可能ですが、何せ賃貸アパートです。でも、通常、賃貸アパートに入れる様な安価なキッチンは使い勝手や耐久性の点から考えても入れたくないと考えておりました。
そこで、シンプルな業務用キッチンを考え、値段も中間業者を省き、値段交渉し、キッチン台の費用としては18.5万(工事、配管、設備機器は別途)まで落とすことに成功しました。
そうして出来たステンレスキッチンを是非ご覧下さい。
ちょっとこの写真だけ見た限りではとても賃貸アパートのキッチンとは思えない出来になりました。
システムキッチンの至れり尽くせりの使い勝手のよさも良いのですが、シンプルな最小限のキッチンで、使う人がそれぞれの使い方をしていくというキッチンも良いものです。
引渡しも終わり、不動産屋さんが募集し始め、
賃貸考えている方が内見に来ると、それはビックリされたとの事です。
外観と部屋とのギャップに。
小さな部屋にこめられた様々な工夫に。
そして、気に入って頂き、すぐに借りる事を決められたそうです。
アクトコアにわざわざご依頼頂いたオーナー様のお役に立てて本当にほっとしました。



ここでご紹介させて頂いた物件は極端な例かも知れませんが、一戸建て、アパート問わずまだまだ取り壊さないでちゃんとリフォームすればまだまだ現代の住まいとして蘇るのに、多くは取り壊されていってしまいます。
時代に合わなくなった建物は壊して建て直す、簡単かも知れませんが廃材が多く出ることによる環境負荷や、また何よりまだまだ使える建物を取り壊すなんて、『もったいない』ですよね。
この『もったいない』という言葉は日本語独特の言葉であると聞きます。
それくらいモノを大事にしてきた日本人が、今では率先して建物を取り壊しています。(日本の住宅が諸外国に比べてかなり早いサイクルで取り壊されているという話も有名ですね。)
そして、まだまだ使える建物を取り壊して、その土地に建てる建物が自然素材を使っていればエコ建築だなんて呼ばれる近年の浅はかなエコブーム…。(ホントおかしな話です。)
この『もったいない』の精神こそが本当のエコなのではないか。
そんな気持ちを大切にこのリフォームを手がけました。
アクトコアでは『もったいない』気持ちを大事に昭和の賃貸パートも再生させます!